6月15日は「世界高齢者虐待啓発デー(World Elder Abuse Awareness Day)」です。
「世界高齢者虐待啓発デー」は、2011年12月の国連総会において採択・制定された国際デーで、毎年6月15日に実施されます。
目的は、高齢者虐待の認識を広め、予防策や支援策を強化すること。
世界各地でワークショップやセミナー、啓発キャンペーンなどが行われ、一般市民や専門家が情報を共有し、意識を高める機会となっています。
令和6年度の厚生労働省による調査では、養介護施設従事者等による虐待の相談・通報件数(3,633件)・虐待判断件数(1,220件)がいずれも過去最多を記録しました。また、令和6年4月1日からは、「高齢者虐待防止の推進」が義務化され、虐待防止委員会の定期開催などの体制整備が求められています。
当院では、利用者への虐待は人権侵害であり、犯罪行為であると認識し、高齢者虐待防止法に基づき指針を策定しています。
当院は在宅クリニックとして患者・家族に寄り添いながら、以下の点に注意し、高齢者虐待の早期発見・対応に積極的に取り組みます。
早期発見 :不自然な外傷・不衛生な状態・怯えた様子など、診察時に虐待のサインを見逃さない
丁寧な聞き取り:話しやすい雰囲気、関係性の構築
診療記録の徹底:受傷状況・患者の言動を客観的に診療録へ記録する
通報義務の認識:高齢者虐待防止法に基づき、虐待を発見・疑った場合は市区町村へ通報する
関係機関との連携:地域包括支援センター・福祉事務所・行政と情報共有し、多職種で対応する
スタッフ教育の継続:虐待のサインや通報手順について、院内で定期的に研修を実施する
6月15日は、スタッフ全体でこの問題への意識を改めて高める機会として活用したいと思います。